ご 挨 拶  
               厚木剣道連盟会長 小山 篤  

 厚木剣道連盟は、厚木市、愛川町、清川村の3地域で、20の支部が活動、「剣の理法の修錬による人間形成の道」を目指す人たちが、力を合わせて『大きな夢を竹刀にのせて!』のスローガンを掲げて、活動しています。

 現在の社会的問題として、コロナウイルス対策だけでなく、いじめや引きこもり等の課題が顕在化して、子供から大人までが、「生きる力の強さ」を身につける必要が望まれています。「耐える心」を養うには、剣道が最適と考えています。

 中学校では、道徳教育の一環として、日本の伝統文化である「武道」が必須科目になっています。武道の特性ともいえる礼の指導、他人を尊重し思いやる道徳心、技術指導を通した体力・技術の向上、生徒の精神力の養成など、社会的態度を身に付ける上に有効と認識されています。連盟からは、指導協力員を派遣して、中学校の授業協力をしています。

 一方、中学校の「部活」が、教育現場での働き方改革により、地域スポーツクラブの活動に移行しつつあります。当連盟は、その役割を担えるよう、日本の伝統文化の剣道を正しく指導できる指導者の育成に努めています。

 また、他のスポーツではあまり見られませんが、剣道は幼年から老年まで、生涯継続することが出来るとともに、小さな孫と祖父母が一緒になって、稽古に取り組み、年齢や体力に差があっても、気持ちの良い汗を流すことが出来る特徴があります。特に子供たちにとって稽古場は、技術の向上だけでなく、優しさや打たれ強さを育み、人間形成の道を見つける貴重な場所になっています。

 剣道は「礼に始まり礼に終わる」と言われるように、相手を尊重し思いやる心を大切にします。厚木剣道連盟は、現代の生活に役立つ剣道を通して、長く日本に伝わる武道の文化を正しく伝え、ますます愛好者が増えるよう願い、活動を続けてまいります。