ご 挨 拶  「伝統と新たな風」
 厚木剣道連盟は、厚木市、愛川町、清川村の地に於いて、剣の理法の修錬による人間形成の道を目指すものたちが、力を合わせて日本の伝統文化である武道を継承し青少年の健全な育成に取り組んでおります。『大きな夢を竹刀にのせて!』のスローガンのもと、20支部の子供から大人までが参加する月例の剣道講習会と合同稽古会を開催し、競技力の向上と交剣知愛の交流を図っています。

 勝負の場においても「礼節を尊ぶ」精神は、武士道精神として、先人達の努力により脈々と日本人に受け継がれ、日本が世界に誇る文化となっています。剣道には、他の競技にあるような、勝利した時にするガッツポーズはありません。それは負けた相手を思いやるからです。「礼に始まって礼に終わる」 礼とは言うまでもなく礼節で、礼節とは相手を思いやる心のことです。また、剣道では、日本の伝統文化が培った剣道の古典的ルールを変えず、国際普及させることに力をいれてきました。昨今、このような武士道精神が、剣道以外の分野でも見直されています。中学生における武道必修化に始まり、最近では東京オリンピックでの日本選手の礼節の美しさに関する話題が高まり、日本相撲協会の「大相撲のあるべき姿」に関する有識者会議では剣道の国際普及の考え方が引用され、さらには国会においても、剣道文化を支える団体や技術継承への支援の重要性の再認識される議論が行われました。武士道精神を受け継ぎ、普及させてゆくものとして、改めて追い風が吹いていると感じています。

 一方で、公立学校の働き方改革を踏まえた部活動改革の風も吹いています。中学・高校生が剣道に触れる場であった部活動は縮小の方向であり、特に厚木市では、13中学校のうち、剣道の部活動のある中学校は1校のみという状況です。部活動改革の方向性としては「学校と地域が協働・融合」した活動へと変化してゆくことが求められているものと理解しています。地域の剣道連盟としては、伝統文化を正しく継承するためにも、学校との連携も強化して、取り組んでゆく必要があると考えています。当連盟では、昨年から「学校剣道応援委員会」を発足させ、中学生・高校生との交流や稽古の機会を増やして、今後の取り組みを模索している段階です。皆さんからのご意見を歓迎します。

 剣道とは昔からある日本の心「思いやり」を大切にした伝統文化なのです。剣道を通して人間を磨き、そこで学んだことを広く社会の繁栄のために貢献できる人間を育む、これこそが「剣道」で、剣道は長い年月をかけて培われてきた「日本の伝統文化」なのです。
 厚木剣道連盟では、新たな風を力に変えて、このような素晴らしい伝統文化である剣道を持続的かつ発展的に継承してまいりたいと考えております。

 今後ともご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

令和4年1月

             厚木剣道連盟  会長 小山 篤